TOP > 自転車競技 > THE ROAD RACE TOKYO TAMA2023

自転車競技

一覧へ戻る

自転車競技

2024/01/19

P-Navi編集部

THE ROAD RACE TOKYO TAMA2023

THE ROAD RACE TOKYO TAMA2023

女子に続いてスタートした男子エリートは、この日のゲストである団長安田さん、元スピードスケート日本代表の高木菜那さん、声優の井上和彦さん、元プロロードレーサーの今中大介さんを先頭にパレード走行からスタートした。

男子エリートのパレード走行
男子のパレード走行がスタート

男子エリートのリアルスタート
リアルスタート直後から活発な動きが続く

リアルスタートが切られると、なんとしても抜け出したい選手たちが次々と決死のアタックを仕掛け、一気にペースが上がる。だが、抜け出しはなかなか決まらず、数名が先行しても、うまく歯車が合わず、吸収されてしまう。レースはしばらくハイペースの集団のまま推移した。
スタート後、30kmほどの地点で、全面交通規制を敷けず、危険回避のためにニュートラルとした区間があったのだが、この地点も大きな動きが決まらないまま迎えることになった。

ハイペースの展開に
決定的な動きが生まれないまま、ハイペースの展開が続く

折り返しの距離となるころ、ゆるんだ隙をついてトラック競技でも活躍する兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)と、今季の全日本チャンピオン山本大喜(JCLチーム右京)が先行した。リスクの高い実力者2名の抜け出しであったが、集団は捕らえることなく、目視できる程度に差をキープしながら走る。先頭2名は逃げ切りをかけ、協調しながら先頭を走った。

兒島直樹と山本大喜
兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)と山本大喜(JCLチーム右京)が先行する

声援を送る観客
コース沿いには多くの観客が並び、声援を送った

終盤に入り、山本大喜が橋のフェンスに接触、転倒し先頭からは遅れてしまうアクシデントが発生した。兒島は単独での先行となったが、スピードをキープし、落ち着いてゴールを目指した。兒島と集団との差は、20秒程度。集団は兒島を追うが、兒島を逃がすため、スピードを抑えたいチームブリヂストンサイクリングの思惑もあり、思うように差が詰まらない。

単独先行となった兒島直樹
山本大喜が遅れ、兒島は単独での先行となった

東京2020五輪日本代表の増田成幸(JCLチーム右京)が、しびれを切らせて単独で追走に入るが、差が詰まらない。兒島は先頭をキープしたまま、単独でホームストレートに入る。スプリンターたちを擁する集団も、全力で追い上げ、スプリンターたちが飛び出したが、わずかに及ばず、勝利を確信した兒島は何度も力強く両腕を突き上げながらフィニッシュ。

フィニッシュに飛び込む兒島直樹
両腕を上げ、フィニッシュに飛び込む兒島

2位には、集団の先頭を取った岡本隼、3位には佐藤健(共に愛三工業レーシングチーム)が入った。

男子エリートの表彰台
兒島、岡本、佐藤が表彰台に

兒島は初代王者となり、国内のロードレースの賞金としては、極めて大きい優勝賞金200万円を手にした。

スタート会場だけでなく、沿道やゴール地点には多くの観客が集まり、初開催ながらも大きな盛り上がりを見せた「THE ROAD RACE TOKYO TAMA2023」。初回は12月の開催となり、選手たちは好調をキープするのも難しかったことと思うが、参加選手たちのモチベーションは高く、見応えのあるレースが展開された。観戦に足を運んだ観客も、目の前で展開する迫力あるレースに、満足し、大きな関心も持ったようだった。

今回は、単発の競技レースではなく、東京都が自転車に関する様々なイベント等を総合的に進める「GRAND CYCLE TOKYO」の一環として開催され、この日までにも都内で多くの自転車スクールや関連イベントが実施されてきた。多くの都市問題の解決策になりうる自転車の普及や、安全利用にも大きな役割を果たす核になりうる大会であったと思う。また、高速で走る自転車を間近に見ることで、自転車の可能性に気づいた方も多かったことだろう。

今後は「THE ROAD RACE TOKYO」の名称を、「東京で開催される本格的なレース」として、ブランド化を図り、国内外に発信し、大会の認知度向上を目指すという。レースとしての格だけでなく、レースを通じ、日本の魅力を発信してくれるような国を代表する国際レースへと発展してくれることを期待したい。

***************
【結果】
THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023
男子エリート(72.6km)

1位/兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)1時間29分13秒
2位/岡本隼(愛三工業レーシングチーム)+3秒
3位/佐藤健(愛三工業レーシングチーム)
4位/松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)
5位/岡篤志(JCLチーム右京)

画像:GRAND CYCLE TOKYO(グランドサイクル東京)実行委員会

12

ページの先頭へ

メニューを開く