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2022/10/25

木三原さくら

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

木三原さくら「恋して競輪ハンター」119 Hunting

9月の絶不調を「勝ち馬に乗る大作戦」(穴党で当たっている共演者の狙い目に丸乗りすること)で高配当をゲットし、何とか乗り越えたのですが、10月に入っても引き続き車券は絶不調です。しかも、9月よりひどいのが、先ほど書いた「勝ち馬~」を実行しようと思ったら、締め切られるとか、やっと当たった!と思って履歴を見たら、買えていなかったという、普段はめったにしないような失態を何度もしているのです。よく放送していて「買わないのが勝ち」というようなコメントが来ますが、私からすると、買わないのは勝ちでもなんでもありません。ただ、リングサイドでボーッと立っているだけ。勝ち負けは、リングに立ってこそ決まるものであり、締め切られたり、買い漏らす、などということは、リングに上がろうとしてロープをまたいだ時に、脚が引っ掛かってリング下に転げ落ちるような、なんとも情けないことをしでかしていると思っています。

それでも、車券以外では良いこともありました。ひとつ上げるとすれば、やはり玉野のミッドナイトで日野未来選手の出場しているレースを担当できたことでしょうか。あくまでも司会進行なので、日野選手だけに感情を入れすぎることはありませんが、それでも、そうやって友達が頑張っている姿を伝える立場になれるのは嬉しいものでした。残念ながら、優勝インタビューは叶わなかったのですが(優勝した吉川美穂選手が連日冷静で、そして強い素晴らしい走りでした)、それでも一緒の世界で頑張り続ければ、またそういう機会もあるだろうと思って、自分の中で改めて気持ちを入れて頑張ろうと思えた開催となりました。

その玉野ミッドには、日野選手の師匠である奈良の佐藤成人選手も出場していました。佐藤選手は初日特選は先行の番手から交わして1着。2日目の準決勝は苦しい展開からもコースをこじ開けて、追い込み2着。その最後の4コーナー過ぎからの動きに、しびれました。最後のハンドル投げは、ゴールどころか、私の心をも突き抜ける気迫。最後まで諦めない走りが、格好よかったです。決勝戦は121期同期対決の中で、4着という結果となりましたが、近況の状態のよさ、そして、あのハンドル投げをまた見たい!と思い、追いかけることを決意。

佐藤選手が玉野の次に出場するのは、地元の奈良。これは、ますます熱い走りが期待できそう! そんなことを思いつつ、開催初日は時間に追われ、チャリロトを開いたのが締め切りの2分前__。
「やばい! またリングに立てない!」と、慌てて滑り込んだ、『佐藤選手→全』の2車単。
多少安くてもいい。熱い走りが見たいんだ!と思い、レース観戦。
レースは、ラインが別線の番手にはまり、最終2コーナーから番手捲り。佐藤選手はそこに続いて、最後は交わしに行きました。これはもう決まったでしょ!と思ったのですが、結果は「カワシノカワシ」。
4コーナー回ったらすぐゴールと言われる奈良で、直線3センチしかないとまで言われる奈良で、交わしの交わしって……。めったにないような結果で、車券が外れた秋の夜長。駆けこみ上がったリングの上で、思いもよらない一撃によりノックアウトされました。
不調続きの私ですが、競輪をやめることはありません! お財布と相談しながら、リングに立ち続け、今日も競輪に真剣勝負を挑むのです。

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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
118Hunting「三つ巴の徹底先行が生んだドラマ」
117Hunting「競輪人生10年目!」
116Hunting「ベテラン郡英治選手の走り」
115Hunting「2時間悩んだオールスター決勝」
114Hunting「あとの祭~サマナイを振り返って」
113Hunting「吉田輪太郎のラストラン」
112Hunting「競輪イチ諦めの悪い車券」
111Hunting「日野未来の松戸優勝」
110Hunting「後悔のない車券購入を」
109Hunting「広島でコイコイマスター」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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