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2023/07/04

木三原さくら

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

木三原さくら「恋して競輪ハンター」136 Hunting

2023年もあっという間に半年が過ぎ、今年ももう折り返しです。月日の流れは、年々早くなりますが、そのスピードに追い付けないのは、気持ちだけではありません。
競輪の回収率も、その一つです。
振り返ってみると、昨年の9月を最後に、絶不調が続いていました。もともと、大勝ちも大負けもするタイプではなかったのですが、感覚的に月額の回収率が80%を切ると、翌月の軍資金が無くなる、いわゆる「回せていない」状態になるので、長く競輪を楽しむためにも、そこだけは気を付けていました。
それが、この数カ月は、良くて70%台、悪いと60%など、デッドライン超えて、負けが続いていたのです。最初は必死に取り返そうと頑張ってみたものの、最近は「競輪は負けるもの」と思って、諦めのような気持ちで打つことも……。放送中、共演者の子が「もう少しで今月プラスになるから頑張りたい」と話していたのを聞いて、「え、競輪ってプラスになるものだっけ?!」と驚き、そしてそんな驚いた自分に、また驚きました。

勝負の世界で勝つことを諦めていた私。
そんな私に………
ひっっっっっっっっさしぶりの大当たりがありました!

場所は、6月15日から始まった平塚競輪F1「チャリロト杯」。2日目の最終12レースでした。
関東と北日本の2分戦。人気としては、関東の前二人のワンツーというところでした。この時点で、6月の回収率は50%。考えても当たらない、当たっても安い。嗚呼、また今月も負けるのか……。ふと、そんな車券ライフに疲れた私は、ヤケクソの逃避行。関東3番手を回るレインボーカップで特昇してきたばかりの宿口潤平選手から狙い、また内にツッコめる別線のこれまた3番手の鷲田幸司選手の絡みに期待しました。
「さくらさん、何が辛いことでもありましたか?」と、心配するコメントがYouTubeに届きました。普段の狙い方とは全く違う買い目に、心配される始末でした。
しかし、その結果。展開こそ、まるで違いましたが、まさかの的中。3連単は8万円を超える配当で、一気に回収率はアップし、さらに翌日の最終日・S級決勝戦でも、準決勝でお世話になった宿口選手と鷲田選手を絡めた車券で的中。高配当が2日連続で当たり、久しぶりのプラス開催となりました。

宿口潤平
宿口潤平選手(埼玉91期)
鷲田幸司
鷲田幸司選手(福井92期)

準決勝の的中後、私の的中にみんなが笑顔で「おめでとう」と、たくさん言ってくれたとき、なんて暖かい場所で競輪を買っているんだろうと、実は泣きそうになりました。現実を捨てて、逃避行してみたけれど、帰ってきたら自分がすごく幸せな場所にいる__。そんなことに気づかされた、家出少女の気分でした。ギャンブルは孤独なものですが、勝っても負けても、楽しい場所で車券が買える喜びを再確認しました。
増えたお金は、放っておくと、すぐまた消えてしまうので、翌日さっそく靴と財布を買いに出かけました。財布には刻印サービスがあり、一瞬、自分のイニシャルではなく「J.Y & K.W」(宿口潤平&鷲田幸司)と入れようかなとも思いましたが、その想いは心の中に刻んでおくことにしました。

約8カ月ぶりの月間収支プラスで、近況3カ月の回収率も92%と、今年の半分を何とかほぼ取り戻すことができました。7月に入り、期も変わって、また波乱もありそうですが、みんなと楽しむ気持ちを忘れずに、今年後半の競輪ライフを過ごしたいものです。

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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
135Hunting「若手だけどの面白さ」
134Hunting「ルーキーシリーズを見て」
133Hunting「軽やかにダービー王」
132Hunting「偏食しない自由な車券」
131Hunting「感謝の10周年」
130Hunting「勝負の気配」
129Hunting「平塚の春よ来い!」
128Hunting「新人でなくなる前に」
127Hunting「10年目の奈良記念」
126Hunting「脱タテ目!」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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