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2023/06/22

木三原さくら

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

木三原さくら「恋して競輪ハンター」135 Hunting

岸和田競輪場で第74回高松宮記念杯競輪が始まる直前、京都向日町競輪場で施設整備等協賛競輪G3『京都向日町カップ』が開催されました。当然、S班やG1出場クラスの超トップ級は不在。その分(と言っていいのでしょうか)、若手選手たちがレースの中心となり、また波乱を起こし活躍した印象でした。

私の注目は神奈川の佐々木眞也選手。過去のいつかのレースを見たとき、兄の佐々木龍選手同様に、動いて位置を取るなど自在性を持ち合わせている選手だった記憶が残っていて、狙ってみたい選手でした。

初日の一次予選、佐々木選手は前々に動いて、先行ラインの3番手を捌いての位置取り確保。しかし、そこからの捲りがなかなか伸びず、内外追い込まれて3着。内のコースをとったのは、佐々木選手の番手の二藤元太選手で1着となり、高配当決着となりました。

__ふむふむ、なるほどね。

と、ハンターさくらは思うわけです。

前々に位置を取るため、脚力を消耗。また400バンクながらも、なかなか捲りが効かない京都向日町バンクということもあって、伸び切らなかったのだろう、と考えました。状態は悪くない。明日以降も狙って行こう! そう、心に決めたのです。

そして、2日目。佐々木選手は簗田一輝選手の番手での競走。人気としては、簗田選手も淡泊なレースをしない選手ですが、別線の選手がレースの中中心になりそうな構成でした。苦しい展開が予想された南関東勢でしたが、佐々木選手はコースを突いて、追い込むこともできる選手な気がしたので、確定板は十分あると思って、3着に入れました。

さて、結果はどうだったでしょうか__。

なんと、佐々木選手は4コーナーから内に進路をとり、追い込んで1着まで!
ここまで伸びるのか~!と悶絶し、さらに高配当だった分、悔しさも倍増。そして、ますます買いたくなる佐々木選手の走り。私は3日目以降、番組への出演がなかったものの、佐々木選手のレースを中心に、しっかりと京都向日町G3を見届けました。
4日間の開催を経て、佐々木選手は開催前の103点台から106点台へ大幅ジャンプアップ。来期はまだS級2班ですが、来年からはS級1班でのレースとなりそうです。1班になれば、グレードレースへの出場の機会も増えると思うので今から楽しみです!

佐々木眞也
佐々木眞也選手(S2・神奈川117期)

この開催では冒頭に話したように、若手選手の活躍が見ていて楽しかったです。選手としてデビューして5年前後。普段の競走だと、格上の先輩たちの存在があり、番組構成から求められる立ち回りが変わることもあります。「若手だからこそ」と思う面白さはもちろんありますが、今回のように「若手だけど」と違った顔を見ることができたのが新鮮で、佐々木選手以外にも追いかけたい選手が増えました。
もし、来年またこの時期にG3があったとしても、今回、注目した選手が走ることはないかもしれません。むしろ、そうであってほしい。来年はG1に! そんな思いを、きっと選手たちも持っているはず。この先の1年、どのようにトップ選手への階段を上っていくのか。これからの活躍を応援していきたいです!
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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
134Hunting「ルーキーシリーズを見て」
133Hunting「軽やかにダービー王」
132Hunting「偏食しない自由な車券」
131Hunting「感謝の10周年」
130Hunting「勝負の気配」
129Hunting「平塚の春よ来い!」
128Hunting「新人でなくなる前に」
127Hunting「10年目の奈良記念」
126Hunting「脱タテ目!」
125Hunting「最恐の走りに震えた和歌山記念」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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