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2024/02/28

岩井範一

競輪界の違和感

競輪界の違和感

全日本選抜競輪が終わり、日本選手権競輪(4月30日~5月5日/いわき平)までは、まだ日がある。その間に、G2ウィナーズカップ(3月21日~24日/取手)が開催される。ビッグレースではあるが、タイトルではないという認識を、筆者は持っている。ウィナーズカップ出場選手の選考基準は、まず1着回数。そして、優勝回数となっている。要するに、F1で1着、それも一般戦での勝ち星もカウントされる。トップクラスは、G3参加が多く、そこで勝てなければ、出場資格を得ることができない。
そうしたことから、平原康多は、今回の参加メンバーに名前がなかった。そして、何と郡司浩平の名前もない。郡司は2月の全日本選抜競輪で勝ったばかりなのに、だ。選考基準がある以上は、致し方ないのかもしれないが、もう少し柔軟に対応してみてはいかがだろうか? 若手にチャンスを与えると言う意味ではいいかもしれないが、盛り上がりに欠けると言わざるをえないだろう。

違和感を覚えることは、他にもある。新型コロナウイルスが、落ち着いてきたとはいえ、いまだ感染者は多い。加えて、この季節はインフルエンザが猛威をふるっている。筆者が購読しているスポーツ紙は、途中欠場や失格などが、事細かくデータとして載っている。他のスポーツ紙は、その社によって、扱い方が違う。ファン目線からすれば、例えば、初日を走った後、2日目に欠場する選手の理由は知りたいところ。そこで最近、目に付くのが、「感冒」だ。感冒=風邪のことだろう。そもそも、一般的に「風邪をひいた」とは言うが、「感冒になった」とは、少なくとも筆者の周りで言う人間はいない。
感冒と言っても、この時期は、ほぼインフルエンザではないだろうか。もし、そうであるなら、せめて「インフルエンザの疑い」にしてほしいものだ。これは、参加していた選手にとっても、もしインフルエンザなら、自分にもうつっている可能性があり、大ごとだ。コロナ感染であれば、もっと大ごとだろう。その場で検査結果が出なくても、周知を徹底することも、主催者の役割、いや義務であると考える。
また、「家事都合」も、目にすると、違和感以外の何物ではない。家事都合とは、いったい何ぞや?と思うファンは多いだろう。その中身を知りたいわけである。もちろん、個人情報には気を付けなければならないが、常識の範囲で発表できるものは、してもらいたいものだ。要は、内部だけで処理するのではなく、ファンにも明らかにできることはすべきであろう。透明性を持つことこそが、業界の発展に繋がると考えるしだいだ。

Text/Norikazu Iwai

Photo/Perfecta navi編集部

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