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2020/03/30

P-Navi編集部

サイクリング屋久島(前編)

サイクリング屋久島(前編)

このイベントはエイドステーションでのふるまいが手厚いことで有名なのだが、リピーターたちによると「勧められるまま食べていくと大変なことになる」とのこと。コースマップに掲載されるエイドは全部で4つ。最後の『栗生』のカレーが“ともかく絶品”との前情報があった。このカレーを食べられるよう、胃を空けてこのエイドに到着するのも大切な目標となった。

スタート後まもないにも関わらず、並ぶ『ぼたもち』に食欲をそそられる

からん団子登場!エイドごとに餅の種類が違うため、毎回食べてしまう

ところが、第1エイドからこの目標が揺らぎ始める。かからん団子のほか、たんかんの餅や、
数々のお菓子がずらりと並んでいたのだ。食べるよう勧めてくれる温かい地元のボランティアのやさしさにほだされ、ついつい食べてしまう……しかも、何を食べてもおいしいのだ!
天候への不安から、第1エイドを早々に出発し、北へ向かう。ところが、雨が降り始めた。顔にぶつかる雨粒が痛いほどの本降りになり、強烈な追い風だった風も、行く手を阻む風へと変わってきた。気温も下がってきたようだ。

雨は一気に本降りに。風も強まった

がんばれー!全力で声をかけてくれる地域の皆さんに、応えることで元気をもらう

だが、立っているのも厳しい悪条件の中でも、沿道の家々や店舗には多くの人々がスタンバイし、冷たい雨に濡れることも厭わず、用意した歓待や応援のメッセージが書かれたプラカードを掲げたり、身を乗り出しながら、「がんばれ!」と声をかけてくれたり、皆が全力で応援してくれるのだ。「ありがとうございます!」「がんばります!」と、厳しいライドにはなってしまったが、応援に応えることで、うなだれかけていた参加者たちも前を向く気力を取り戻していくようだった。

空港の脇を抜け、北へ。少し前まで「暑い!」という声が漏れるほどだったのに、全身が濡れ、寒さに苦しむ参加者も増えてきた。脇目も振らず、ひたすらペダルを踏み込む。雨風の影響で、スピードが一気に低下し、先が読めなくなっている。

地元スタッフがおもてなしに待機。第2エイドにて

皮までおいしいと大評判だった安納芋

食べ物のおいしさと、エイドスタッフとの交流に参加者は笑顔を取り戻す

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