「桜・富士山」春満喫!絶景サイクリングへ

一同は、増島さんに付いて走り、桜の名所である雁(かりがね)堤へ。エリアに入ったと同時に、大きな歓声が上がる。驚くほど大きく見える美しい富士山と、桜、そして春の草花。これは現実かと疑いたくなるほど、完璧な春の絶景が広がっていたのだ。「すごい!」。感動を隠せない。
富士山と桜が織りなす、絵のような景観。完璧だ!
撮らずにはいられない光景の連続に、再び撮影会が始まる
記念撮影を楽しむ。こんなパーフェクトな光景に遭遇することは、今後ないかもしれない。ひとしきり楽しんだあと、名残惜しくも出発した。夢のような景観の中を、ゆっくりと走っていく。
桜と富士をのぞむ、なかなか経験できないライドを堪能
さらに、美しい花霞の間を走り抜けていく
一同は富士山を正面に走る。まるで富士山に向かっているようだ。
ほどなく、細い川に遭遇した。富士川の支流である潤井川の龍巌淵というスポット。多くの車が並び、交通整理が行われていた。何があるのだろう?
増島さんに付いて、自転車を押し、視界が開ける滝戸橋まで行くと、その理由がわかった。大きな富士山が川の向こうに見えている。川沿いに咲く桜と相まって、ここも夢のような美しさだ!
この絶景を撮影すべく、多くの方が押し寄せていた。橋の上の混雑を避けるため、立ち止まりは制限され、自転車は速やかに向こう側に抜けるようにと指示が飛んできた。大慌てで滝戸橋を対岸まで渡る。
川沿いの美しい桜と滝戸橋
潤井川沿いに並ぶ桜だけでも、ため息の出るような美しさ。さらに、富士山も眺められる! 桜の満開のタイミング、天気、さらに湿度が増え、霞むことの多い富士山がくっきりと見える。これほど気象条件の3つが揃うことはごく稀で、この日は、まさに奇跡揃いだった。春にこの時間まで富士山がくっきりと見えていることだけでも、珍しい。それが分かっているからこそ、多くの方々が真剣に写真撮影に来ていたのだ。
橋の上で記念撮影。自然と笑顔がこぼれる
思い思いの画角で撮影を楽しんだあと、一同は富士山と桜をバックに滝戸橋で記念撮影。この日、ここでしか撮れない思い出の写真が撮れた!
そろそろ、ランチにしよう。実は当初は富士市のソウルフード「漬けナポリタン」を予定していたのだが、ライドが押し、営業していた店舗(この日が定休日だった店舗も多かった)のランチ提供時間までにたどり着くことが難しくなってきてしまっていた。漬けナポリタンは諦め、走りながら候補に挙がっていた店を当たってみることにしたが、地域の店舗は営業自粛期の影響でランチ時間が短縮になっていたり、人数が多いと予約なしでは入れなかったりと、苦戦した。
結局、漬けナポリタンの発祥地、「吉原商店街」まで走ってしまった。候補の中からは蕎麦に軍配が上がり、ランチはモダンな作りの蕎麦店「戸隠そば 吉原」へ。多くのメンバーが、お得な「ランチセット」をすべり込みセーフでオーダー。戸隠は別の土地ではあるが、この地域で人気のある店舗だという。
おろしそばと小ネギトロ丼のランチセット。甘いタレがベストマッチ!
さっぱりしたおろしそばと小ネギトロ丼のセットが、この日のメンバーの一番人気。コシのある蕎麦が甘めのつゆに絡まって、つるりと気持ちよくいただける。美味なる蕎麦に、舌鼓を打った。
気がつけば、ゴール予定時刻が近い。「デザートに近場のスイーツを当たりません?」と提案があり、ゴール前に近くのスイーツ店に寄ることになった。
目指したのは「もちのき 今泉店」。和菓子も洋菓子もあり、イートインもある(平常時)ようだ。たどり着いてみると、かなり大きい店舗で、にぎわっている様子。季節のフレッシュフルーツとたっぷりのクリームを、どらやきの皮ではさんだ「どらサンド」が名物らしい。
賑わいを見せていた「もちのき 今泉店」
地域の名産、いちごを使用した季節の「どらサンド」
店内に入ると、生ケーキ類と、焼き菓子、和菓子という豊富なラインナップが出迎えてくれた。美しくディスプレイされ、つやつや輝くスイーツの誘惑に、皆はランチ後のふくれたお腹を無意識にさすりながら、あとどれくらいなら食べられるのかと真剣に悩む。「ここに寄るって先に決めておくべきだった」。誰かがポツリと心の声を漏らす。そう、分かっていればランチ「セット」にしなかったのに!
魅力的なスイーツが並び目移りする
だが、結局は、皆が思い思いのスイーツを選ぶ。筆者はシュークリームをセレクト。皮も濃厚なクリームもベストマッチ。至福の時だった。どらサンドは取り寄せも可能とのこと。いつかトライしてみよう。
この頃には空はすっかり曇り、富士山はもう気配も感じられない状況になっていた。
感動の多かった1日を振り返りながら、スタートした「ふじのくに田子の浦みなと公園」に戻る。今日は本当にラッキーだったし、ベストの時間配分で楽しめた。臨機応変に提案してくれた増島さんに、皆で心からのお礼を言う。地元の方だからこそ知っているスポットに連れて行ってくれたおかげで、検索した程度では決してたどり着けない絶景を楽しむことができた。土地を知る方と走らせていただくことの価値を、改めて知った。
ここで解散。筆者も再び吉原駅を目指し、帰路についた。富士は首都圏からのアクセスがよいことも特徴で、新幹線を使い、新富士駅経由での訪問も可能だが、JR東海道線を使うなら、かなりリーズナブルに訪れることができる。富士市にはe-bikeを含む高性能のレンタサイクルがあるとのこと。利用すれば、ビギナーの方でも気軽に遊びに来られるだろう。
今回は「漬けナポリタン」もお預けになったし、次回を企画するしかない! どんな形で、どんな季節に走りに来ようかな? 計画を練るのも、サイクリングの楽しみのひとつだ。
画像:編集部、Kenji Masujima(Special Thanks)
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