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2023/06/29

P-Navi編集部

第11回 榛名山ヒルクライムin高崎

第11回 榛名山ヒルクライムin高崎

群馬県高崎市の榛名山に設定された特設コースで「第11回 榛名山ヒルクライムin高崎」が5月14日、開催された。メインとなる「榛名湖コース」(16.1km)に加え、勾配も穏やかで中学生以上が参加できる「榛名神社コース」(11.6km)や小学3年生から参加可能なショートコース「初心者コース」(6.7km)など、一般市民が参加しやすいコースも設定され、毎年多くの参加者を集め「ハルヒル」の愛称で親しまれている人気の大会だ。


雨は少し残ったが、新緑の榛名山で開催された「榛名山ヒルクライムin高崎」

コロナ禍以前は、7000名を超えるエントリーがあり、前日にはタイムトライアルレースやステージイベントも開催されていたが、近年は感染の拡大状況に合わせ、参加人数を抑え、ヒルクライムのみの制限付きの開催に。今年はヒルクライムレースのみではあるものの、会場でのマスク着用義務や、条件による参加制限もなくなり、笑顔の参加者の歓声が響く会場が戻って来た。募集時期が、まだコロナ禍にあったにも関わらず、北海道から九州まで、全国から4400名のエントリーがあったという。

人気の榛名湖コースの高低差は909m。平均斜度は5.6%だが、最高斜度は14%にも達する。なかなか走り応えのあるコースである。序盤は比較的穏やかなアップダウンが続くが、榛名神社を越えたあたりから勾配が厳しくなり、激坂も登場する。脚力に自信のない方は、前半は頑張りすぎず、抑えめにしておかないと、後半でバテてしまう。納得のいくリザルトを得るためには、それぞれの目標に合わせた戦略的な走り方が必要となる。


最大勾配14%、高低差909mのヒルクライムだ(画像は大会公式サイトより)


榛名神社までは比較的走りやすく、ビギナーでも参加しやすい

榛名湖コースは、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクでの参加を基本としているが、ママチャリでも参加は可能だ(榛名湖、榛名神社コースはカゴとスタンドを外す必要あり)。初心者コースは、カゴ付きのママチャリでも参加できる。市内なら無料で使用できるコミュニティサイクル「高チャリ」での参加も可能だ。非常に参加しやすい条件が揃っているのも、この大会の特徴と言えるだろう。


初心者コースには親子の参加も多い


声援を受けながら走る

大会当日の天気予報は、残念ながら雨。今年は早々に夏日を記録していたものの、この日は気温も下がることが予想されていた。参加者は、入念に下山用の雨具と防寒具とを用意し、前日のうちに荷物預かり所に預けて、当日に臨んだ。

だが、当日の朝、うれしい「予想外」が訪れた。前日に軽く降った雨も上がり、路面は乾き、覚悟していたよりも暖かく、空も明るかった。明るい笑顔の参加者が、早朝から続々と集合場所に集まってくる。風は少し強かったが、熱中症のリスクがあるような暑い日より、むしろ走りやすいかもしれない。
交通規制が始まり、最初のスタートグループである「エキスパートクラス」の参加選手がスタートラインに並んだ。このクラスは主催者が、過去の大会や他の主要大会のリザルトを基に、参加を許可した精鋭のみがエントリーできる特別なクラスだ。

前年度の大会では、金子宗平(群馬グリフィン)が、36分42秒という驚異のコースレコードを叩き出した。ちなみに、金子は、この翌月の全日本ロードタイムトライアル選手権で優勝し、タイムトライアルの全日本チャンピオンとなっている。この大会がきっかけに自転車競技人生が始まったという、いわば大会の「はえぬき」的存在で、過去には、タイムトライアルとヒルクライムの総合連覇も果たしている。ただし、今年は一般就職し、トレーニングのスケジュールが変わったこともあり、「万全のコンディションではない」との前情報も。


精鋭が集まるエキスパートクラスがスタート。独特の緊張感が漂う


富岡賢治高崎市長も来場し、最後の一人がスタートするまで拍手で見送った

富岡賢治高崎市長も見守る中、エキスパートクラスがスタート。この日も、早朝にも関わらず、近隣の方々が集まり、温かい拍手で送り出した。ここからは、集合場所から移動してきた参加者が、数分おきに参加していくウェーブスタート。覚悟した雨も降らず、にこやかなスタートとなった。仮装系の参加者も復活し、楽しみながらヒルクライムに臨む参加者の姿が、春の榛名山を華やかに彩った。


続々とスタート


勾配が上がると霧が濃くなってくる。古来、山岳信仰を受けて来た榛名山のパワーを感じる

フルの登坂に臨む「榛名湖コース」の参加者がスタートした後は、「榛名神社コース」と「初心者コース」のスタートだ。「初心者コース」は、家族での参加も多く、少し緊張した面持ちのお子さんたちを見送った。スポーツバイクに限らず、今年も「高チャリ」で参加する方も複数おり、「来訪者だけでなく、地元市民も楽しめるイベント」であることを再確認した。


榛名神社でゴールを迎える榛名神社コース。比較的勾配がゆるく走りやすい

スタート時の接触も1件もなく、全参加者がスムースに出発。雨はぱらつき始めたが、気持ちのよいスタートになった。

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