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2023/06/29

P-Navi編集部

第11回 榛名山ヒルクライムin高崎

第11回 榛名山ヒルクライムin高崎

今年も激戦となったエキスパートクラスでは、国内屈指のヒルクライマー加藤大貴選手が優勝。コースレコードには及ばなかったが、37分30秒というすばらしいタイムでのフィニッシュとなった。


霧の中、独走で優勝を決めた加藤大貴

2位には17秒差で金子宗平、3位に36秒差で昨年の「Mt富士ヒルクライム」の覇者、真鍋晃(EMU/往来)が入っている。序盤はお互いの状況を見合ったのか、非常に穏やかなペースで進み、勾配が上がる榛名神社前から、激しい競り合いになり、勾配のきつい登坂で脚力を見せた加藤が、全員を振り切って、単独でフィニッシュしたという。


続々とフィニッシュ。それぞれの目標も走り方も異なるが、完走した達成感は大きい


ゴール後の待機エリアでフードメニューを楽しむ

参加者はゴール後、榛名湖畔の待機エリアに移動して、ゆったりと過ごし、全参加者のゴール後に順次、下山する。ゴール地点にはふるまいが出て、フードなどのブースも並んだ。今年も参加者には、会場や市内店舗で使用できる金券が配られており、飲食に使えるのも嬉しいところ。当然、迎えた参加者の分だけ、きっちりと地元にお金が落ちるシステムも重要だ。

ヒルクライム時には事故は起きにくいが、レース終了後の下山時には、ついつい速度を上げて走りたくなってしまい、ゴール後の疲労や緊張感から解放されたこともあり、接触や転倒などのトラブルが起きやすい。ハルヒルでは、下山時には、ボランティアの下山リーダーがグループの先頭に立ち、安全に下れるペースで先導しつつ、アドバイスをしながら降ってくれるため、下山に自信がないビギナーでも安心して下れる。
今年は、4年ぶりに表彰式が復活し、各カテゴリーのトップ3名が表彰台に上がった。小学生、中学生の最優秀のそれぞれ男女各1名に漫画「弱虫ペダル」の作家である渡辺航先生が描き下ろしたイラストボードが贈られる「弱虫ペダル杯」が設定されており、表彰された子供たちの、はにかみながらも、喜びに満ちた誇らしげな表情は、特に胸に来るものがある。ここまでの健闘を称える表彰式は、やはり価値があると最認識させられた。


表彰式が4年ぶりに開催された。笑顔でコメントするエキスパート優勝の加藤大貴と、2位の金子宗平(左)、3位の真鍋晃(右)

最高齢のカテゴリーは男子70歳以上。46名が出走し、全員が完走したこともすごいことなのだが、優勝した高山信行選手のタイムは、76歳にして、なんと50分13秒。表彰式でタイムが読み上げられると、会場からどよめきが上がった。女子であれば、もっとも若い29歳以下のカテゴリーでも表彰台に上がれるタイムである。ちなみに、第1回から参加されており、10年経って、タイムは3分半の差。時が止まっているかのようだ。年齢を決めるのは、結局、自分自身なのかもしれないと思わされる。

下山した参加者は、ふるまいの温かい「なめこ汁」を味わい、メイン会場の榛名総合体育館へ。ここでは、ミネラルウォーターや、ハルヒルようかんが配られていた。完走証を受け取って、ヒルクライム終了だ。


下山後ふるまいを受け取る初心者コースのキッズライダー



ミネラルウォーターとオリジナルようかんを受け取る参加者

リザルトには、皆が一喜一憂しているようだったが、結果はさておき、今年も参加者は、達成感に満ちた表情を浮かべていた。


体育館の外には地元グルメのブースが並ぶ


自転車のアクセサリーやアパレル、ラックなどの自転車関連ブースも並んだ


高崎名物のだるまも、ハルヒル会場定番の人気アイテム。カラー、サイズ、コンセプトもさまざまで、毎年購入するという方も少なくないとか

会場内のグルメやサイクル関係のブースで買い物を楽しんだ後、それぞれのタイミングで、家路についていく。
毎回、1000名以上の地元ボランティアが参加し、おもてなしをしてくれるのだが、今年は地元の中学生もサポートに加わり、参加者のために全力で動いていた。今年も、高崎の皆さんの温かさは、参加者の胸にしみたようだ。


大きな声でテキパキと参加者を誘導し、完走証を発行する有能なボランティアスタッフ。よく見ると隣の中学校のジャージを着た生徒たちだった!


1000人を超える地元ボランティアスタッフが参加し、もてなしてくれるのもハルヒルの大きな魅力であり、特徴のひとつ。全力で応援してくれる姿に感動し、リピート参加する方が多い

参加しやすく、居心地もよく、でも、達成感は満点と言われる「榛名山ヒルクライムin高崎」。今年の完走率も98.39%と、かなり高かった。今年走った参加者の多くは、来年また榛名に戻ってくるだろう。
おそらく次回は、前日イベントやタイムトライアルなども復活し、フルスペックでの開催となる可能性が高い。来年5月、新緑の榛名山に集おう!

画像提供:高崎市 編集部

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