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2020/09/18

Sakura Kimihara

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター 68 Hunting

先日、松戸競輪場で『第7回ニコニコ生放送チャリチャンカップ』が行われました。MCをしている番組の冠杯です。2013年から出演を始めて早7年。今回は開催中の視聴者プレゼント用に初めて私1人の写真でクオカードを作っていただきました。使っていただいたのは2015年に松戸で撮影した写真。5年前の自分の姿を久しぶりに見ると__ここ数年、見掛けることのなかった鎖骨が映っていました。私にも鎖骨があったんだなぁ……。そんなことを思いながら、まじまじと、その頃の写真を見てしまいました。2013年からチャリチャンに出演して、競輪を知り、色々な意味で、ここまで成長するとは私自身も含め、誰も予想していなかったでしょう。

競輪界では117期、118期の選手が本格デビューして、2ヶ月が過ぎました。117期の男子選手の中には早くもS級へ王手というところまでの選手も出てきていて、例年以上にレベルの高い選手が多いように感じます。ただ、もちろん、全員がスター街道を突っ走ることができる訳ではありません。脚力不足、スピード不足に加え、先輩たちの経験値に翻弄(ほんろう)され、同期に負かされ……なかなか勝てない新人選手がいるのも現実です。
それでも、急に開花することがあるのも新人選手。先日の玉野F2ミッドナイト競輪、こんなことがありました。
9月3日に初日を迎えた玉野開催。特別昇班をかけた選手もおらず、少し混戦模様かな?と、予想していた開催でした。この開催のA級チャレンジ戦を優勝したのは、宮崎の松本一志(117期)選手。初の決勝進出で初優勝を決めました。


ルーキーシリーズ(広島)時の松本選手

松本選手のレースを振り返ってみると、初日は赤板から前を切り、先頭に立つも、流し過ぎているうちに叩かれてしまいます。そして、そのまま巻き返すことができずに4着。「レースの中で力を発揮するには少し時間を要するかな?」と、感じたのが正直なところでした。
しかし、2日目の準決勝戦。まず、準決勝に勝ち上がれていたことにも驚きましたが、松本選手は後方から捲って、前団を飲み込んでの1着。先行争いがあったとは言え、初日に完敗した相手を一飲みしてしまいました!こう言ってはなんですが、初日に“しょっぱいレース”をした人とは思えない!「脚力はあるんだなあ」と、松本選手のイメージがアップデートされました。
決勝戦の松本選手は単騎での競走でした。打鐘では6番手でしたが、空いた内を見逃さず、内から一気に仕掛けて先行。後続を大きく引き離して、そのままゴール。点数上位の同期や別ラインにレースをさせない思い切りの良いレースで優勝!車券は大荒れですが、見ているこちらを凄くワクワクさせてくれる走りでした。
レース後、優勝インタビューの最後には「宮崎県の松本一志と申します。これからお客様の車券に貢献できるよう頑張っていきますので、応援、宜しくお願いします」と、アピールした松本選手。
良い競走をして、シッカリ名前を売る。加えて、丁寧な受け答えのインタビュー。競輪ファンの心に刺さらないはずありませんよね!私もシッカリと、心を掴まれちゃいました。


写真提供/玉野けいりん

その松本選手、玉野の次に走った高知F2ミッドナイトでは初日から既に1番人気に!「あー、もうみんなに知られてしまったのか!」と、ちょっと寂しい気持ちにもなりました(笑)。

しかし、117期、118期はまだまだたくさんいます!一気に開花する新人選手をいち早く見つけたいですね!ルーキーには可能性しかない!今回は改めてそう感じました。
私は競輪界に入ってもう7年。さすがに、“新人”は名乗れなくなってきました。これからの可能性とは言い難く、この辺りで一旦、初心に返るタイミングでしょうか。気持ちはもちろんですが、成長が止まらないこの肉体も!目指せ、マイナス5kg~!

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている

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