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2023/05/09

木三原さくら

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

木三原さくら「恋して競輪ハンター」132 Hunting

4月28日から3日間に渡って行われた松戸競輪F2、モーニング開催『燦燦サンライズ松戸モーニング競輪』。番組は対決企画としてお届けしました。しかし、車券も抜けのオンパレードで、的中もわずか数回。車券も、勝負も、ボロッボロの結果となりました。しかし、深手を負いながらも、ただ、しっぽを巻いて帰ったわけではありません。久々に気になる選手を発見しました!

それは、北海道の119期、荻原寿嗣(おぎはら としつぐ)選手です。
出走表で見たときは、競走得点も80点を切り、バック回数はあるものの、逃げの決まり手は少なく、A級1・2班戦では苦戦しているのかな?という印象でした。しかし、初日は点数が10点近く上の選手を相手に、突っ張り先行。そして、2着に逃げ残り、3連単の配当は20万円を超える波乱のレースを作りました。
そして、勝ち上がった準決勝。荻原選手は、この日も前受けから、突っ張り先行。人気を集めた選手を後方に置いて、主導権を握っていきました。結果は5着で、決勝進出こそ叶いませんでしたが、同道の先輩である森田康嗣選手の1着に貢献する走りでした。
最終日は、特選競走。荻原選手の相手は、またも競走得点が10点以上も上の選手です。連日、突っ張り先行でレースを作っているのは重々承知ではありますが、さすがに相手が厳しいでしょう、と、荻原選手先行の展開で読むものの、捲られる展開で予想を立てました。
結果は、ご覧になった人はもちろん、見てない人でも察しはつくでしょう。荻原選手は最終日も突っ張り先行で、競走得点10点差を感じさせない走りで、対戦相手を合わせ切りました。最後は差されたものの、2着に逃げ粘り、このレースも3連単は8万弱という高配当で決着しました。
3日間、突っ張り先行でレースを作った荻原選手。33バンクと言えど、2周半から風を受けて戦うことは、勇気のいることでしょう。調べてみると、自転車経験もほぼなく、社会人から選手を目指したようです。2022年後期からA級2班となり、力を出し切れず、苦戦を強いられてきたのかもしれませんが、主導権を譲らない強い気持ちが、この松戸の開催では発揮されていたように感じました!

※荻原寿嗣選手のプロフィール

そして__。
その走りを、最終日まで信じきれなかったことが、なんとも悔しい!
最近、競輪を買っていて思うことがあります。
「どんどん偏食になっているなあ」と。
初心者の頃は、選手も覚えておらず、また知識も少ないため、見たレースで受けた感情を大切に、いろいろな選手を買っていたと思います。しかし、詳しくなっていけばいくほど、「結局、こういう選手が勝つよね」「こういう展開になるよね」などと、決めつけて車券を買ってしまうことが多くなってきました。今回も、「いい走りしていたけれど、競走得点10点差は厳しいよね」と思い、本命選手から狙っていました。力差があっても、後手に回ると苦しくなるのが、松戸の33バンク。波乱を生んだ荻原選手の3日間の先行は、私の心にもドンと響きました。
「固定観念にとらわれず、偏食せずに、もっと自由な発想で車券を買おう」
そう気づかされ、高配当の払い戻しに、ぐぅと財布の虫が鳴ったような気がしました。偏食は、身体にもお財布にも、よくありません。好き嫌いせず、いろいろな選手を応援していくことで、楽しく健やかな競輪ライフを送りたいものです!

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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
131Hunting「感謝の10周年」
130Hunting「勝負の気配」
129Hunting「平塚の春よ来い!」
128Hunting「新人でなくなる前に」
127Hunting「10年目の奈良記念」
126Hunting「脱タテ目!」
125Hunting「最恐の走りに震えた和歌山記念」
124Hunting「泣けるオッズ」
123Hunting「清水裕友が好きだ!」
122Hunting「ヤケクソかヒラメキか」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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