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2023/10/23

P-Navi編集部

おおいた いこいのみちクリテリウム

おおいた いこいのみちクリテリウム

今年も、大分県大分市を舞台に自転車の総合イベント「OITAサイクルフェス!!!」が開催された。この中では、クリテリウムとロードレースが2日に渡って設定され、レースを中心に、市内各所でイベントが開催される。

おおいたいこいのみちクリテリウム
「OITAサイクルフェス!!!」初日は「おおいたいこいのみちクリテリウム」

初日のメインイベントは、JR大分駅前の「いこいのみち」にコースが設定された「おおいたいこいのみちクリテリウム」だ。当初は、このクリテリウムは国内リーグのJプロツアーの大会であったが、海外からのチームも交えての国際レースとなった。
2日目にはUCI(世界自転車競技連合)認定レースであるロードレースが開催される。これら2レースは、コロナ禍では、国内チームに限定した開催もあったものの、検査などのルールを定めながらも、観戦を受け入れたことでも大きな話題になった。今年は大会自体も10回目となる節目を迎え、国内外計18チームが出場し、制限のないフルスペックでの開催となった。

クリテリウムは、まさに駅前の「いこいのみち」に設定された1周1kmのコースを40周する。今年も各種イベントが企画され、駅前のにぎわいの中で、華やかに開催された。


特設コースはJR大分駅前に設定。完全平坦だが、180度ターンと3つのコーナーを含んでいる

晴天に恵まれ、気温はぐんぐんと上昇。もう10月に入る時期とはいえ、スタートの時点で、気温は30℃を超え、真夏日のレースとなった。
ホストチームでもあるスパークルおおいたレーシングチームが、大会用のスペシャルジャージで登場し、最前列に並ぶ。選手は大きな拍手と声援に送り出され、レースがスタートした。

おおいたいこいのみちクリテリウムのスタート
大会特製ジャージで走るスパークルおおいたレーシングチームを先頭にレースがスタート

完全に平坦のショートレースということもあり、今年も序盤からハイスピードの展開に。
集団から飛び出しそうという選手が次々アタックを仕掛けるが、レースを動かすような逃げにはつながらず、どの動きも数周のうちに集団が吸収していく。


集団の先頭でベテラン フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)らが目を光らせる

おおいたいこいのみちクリテリウム
多くの観衆が見守る中、ハイスピードのレースが展開された

寺田吉騎(シマノレーシング)が飛び出し、協調する動きがないまま、単独で3周先行する。集団が寺田を飲み込んでから、レースが動き出した。
マトリックスパワータグ、愛三工業レーシングチーム、キナンレーシングチームなど国内の有力チームが集団の先頭に立ち、ペースを維持、ゴール勝負に向けての主導権を握ろうと動く。


有力チームが先頭近くに集まり、ゴールへの位置取りを始める

レースはこのまま終盤へ。スピードも上がっており、ここからの飛び出しは考えにくい。ゴール勝負は大集団でのスプリント合戦となることが予想された。地元で勝利をあげたいスパークルおおいたレーシングチームをはじめ、有力なスプリンターを抱え、ゴールを狙いたいチームが隊列を組み、前方に上がってくる。混戦のまま、最終周回、すなわちラスト1kmに突入した。
スピードマンを多く抱えるチームブリヂストンサイクリング、岡本隼で勝負したい愛三工業レーシングチームの隊列が続くコーナーを回る。

ホームストレートに先頭で飛び込んだのはスパークルおおいたレーシングチーム。ここから発車された黒枝咲哉・士揮(スパークルおおいたレーシングチーム)がスプリントを開始。鉄板の動きに見えたが、この後方から爆発的なスピードで加速してきた岡本隼が巧みなラインを選んで飛び出し、ガッツポーズでフィニッシュラインに飛び込んだ。

おおいたいこいのみちクリテリウムのゴール
すばらしいスプリントを繰り出した岡本隼(愛三工業レーシングチーム)が優勝。後ろでは送り出したチームメイトもガッツポーズ

2位に黒枝咲哉、3位に河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)が入っている。上位勢は国内チームが占める形となった。

おおいたいこいのみちクリテリウムの
笑顔で表彰台に立つ岡本。2位には黒枝咲哉(スパークルおおいたレーシングチーム)、3位に河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)

岡本は、しっかり終盤まで動いてくれたチームメイトへの感謝を述べながら、「最終周回は、ずっとスプリント状態というくらい速かったが、その中でも力を残すことができ、勝つことができた」と語った。ラスト一つ前のコーナーまでの位置取り争いが、かなり厳しかったが、「最低限、スプリントで勝てる」だけの脚力を残したまま、うまく切り抜け、勝負に加わることができたと振り返った。「あともう少しゴールが先だったら、ダメだったかもしれない」とも謙遜していたが、「得意の『たれない(衰えない)』スプリント」で勝つことができた、と満足げに語っていた。
翌日は、UCIレースである「大分アーバンクラシック」。この日の結果を受け、各チームはどのような作戦で臨むのか、注目度は高まった。

※2日目の、おおいたアーバンクラシックのレポートはこちらからご覧ください。

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【結果】
おおいた いこいの道クリテリウム(40km)

1位/岡本隼(愛三工業レーシングチーム)53分2秒
2位/黒枝咲哉(スパークルおおいたレーシングチーム)+0秒
3位/河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)+0秒
4位/小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)+0秒
5位/沢田時(宇都宮ブリッツェン)+0秒

【アジア最優秀選手賞】
岡本隼(愛三工業レーシングチーム)

【U23最優秀選手賞】
寺田吉騎(シマノレーシング)

画像:OITAサイクルフェス実行委員会

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