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2021/10/16

P-Navi編集部

Jプロツアー「群馬CSCロードレース9月」Day2-Day3

Jプロツアー「群馬CSCロードレース9月」Day2-Day3

【Day3レポート】

3連戦最終日は、6kmサーキットを正周りする、20周120kmに設定された。同じサーキットでも走行方向が変われば、まったく別のコースプロフィールとなる。心臓破りの坂が含まれ、距離はDay2よりグッと伸びるが、Day1とは違う展開になるだろう。

スタートのタイミングで雨が強く降り始め、霧も濃く、気温は14度とコンディションはみるみる悪化。3日間の中でもこれほどまでに状況が変わるのかと驚くほど、厳しい状況の下でレースが始まった。


降りしきる雨の中、Day3がスタートした

2周目、全日本チャンピオンの経験も持つ佐野淳哉(セレクションチーム)が飛び出し、これを契機に11名の先頭集団が形成された。


佐野淳哉(セレクションチーム)の動きを契機に先頭集団が形成された

中には、佐野に加え、2連勝しているTEAM BRIDGESTONE Cyclingのほか、愛三工業レーシングチーム、弱虫ペダルサイクリングチーム、シマノレーシングから2名ずつ、地元である群馬グリフィンレーシングチーム、海外を転戦する若手育成チームであるEQADS、JCF強化指定選抜チームのメンバーを含んでいる。


佐野、入部(弱虫ペダルサイクリングチーム)らが先頭集団のペースを作る


霧が濃くなり、視界も悪くなってきた。メイン集団は淡々と周回をこなす

ここでメイン集団は落ち着き、ペースダウン。レース前半は集団をコントロールするチームも現れず、先頭11名との差は最大で4分近くまで開いた。この展開を嫌い、何度か追走集団が形成されたが、先頭集団に追いつけないまま、レース中盤までに全て吸収されていった。


心臓破りの坂を上るメイン集団


橋本英也(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が先頭に立って、強力に集団を牽引する

レース後半に入るとTEAM BRIDGESTONE Cyclingがメイン集団のコントロールを開始し、先頭集団との差を徐々に縮め始めた。パワフルな牽引で、残り2周となる19周目までに差は1分30秒前後までに縮まった。

最終周回に入ると、ついに差は30秒にまで縮まった。逃げ切りたい選手がアタックを始めたが、決定的な動きは作れない。メイン集団はジリジリと追い上げ、残り2kmの時点で20秒差にまで迫った。


逃げ切りをかけ、先頭集団から入部らがアタックを繰り出す

最後の心臓破りの上りをクリアし、残り1kmのバックストレート。まずは先頭で粘った織田聖(セレクションチーム)と入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)が姿を現す。数秒差で先頭集団にいた佐野らに加え、後方集団からジャンプしてきた沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)の4名が飛び込んできたが、直後に迫ってきたメイン集団が全ての選手を吸収する。またもや、勝負はスプリントに託される展開に。


スプリント合戦が始まった。集団左から今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が強烈な伸びを見せてくる

天野壮悠(シマノレーシング)が残り100mを先頭で越えたが、左サイドの大外から今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が伸びてくる。圧倒的なスプリント力で、今村がこのレースを制した。


今村はこの写真の後、自分が勝ったことを知ったという。スプリント直後に余裕さえ見える今村はDay1に続き、群馬の2戦を制した

Day1も制した今村だが、これが今季3勝目の勝利となった。


3名の表彰台。個人総合2位を行く岡本隼(愛三工業レーシングチーム)はきっちり3位に入っている

「集団の先頭を取ろうと思い、全力でもがいた」と語る今村は、フィニッシュ時は優勝へのスプリント勝負だと理解しておらず、チームスタッフに教えられて自分が優勝したことを知ったという。3連勝し、チーム力の高さを示せたことが嬉しいと喜びを語った。群馬CSCロードレース 9月大会の3連戦はTEAM BRIDGESTONE Cyclingが3連勝。完全制覇という形になった。

この3連戦を経ても、リーダージャージには変動がなく、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)が首位を、山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)がU23の首位を守っている。
今季、残すは10月の茨城のかすみがうらタイムトライアルとロードレースの2戦のみ。優勝ポイントはブロンズのタイムトライアルが300ポイント、シルバーのロードレースが450ポイントだ。
首位のトリビオと2位の岡本隼(愛三工業レーシングチーム)の差は260ポイント。岡本はDay2、Day3ともに表彰台に乗り、調子も上々。挽回の可能性はまだ残っている。最後の2レースでどのような戦いが展開されるのか、注目だ。

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【結果】群馬CSCロードレース9月Day2(72km)
1位/兒島直樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling)1時間43分51秒
2位/岡本隼(愛三工業レーシングチーム)+0秒
3位/草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)+0秒

【結果】群馬CSCロードレース9月Day3(120km)
1位/今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling)3時間3分9秒
2位/天野壮悠(シマノレーシング)+0秒
3位/岡本隼(愛三工業レーシングチーム)+0秒

【敢闘賞】
中村龍吉(群馬グリフィンレーシングチーム)

【中間スプリント賞】
1回目/入部正太郎(弱虫ペダルサイクリングチーム)
2回目/香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)
3回目/天野壮悠(シマノレーシング)

【Jプロツアーリーダー】
ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)

【U23リーダー】
山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)

画像提供:一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)

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