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2021/11/13

P-Navi編集部

初開催!湧水の郷しおやクリテリクム

初開催!湧水の郷しおやクリテリクム

残り周回が減り、脱落する選手が出て、最終周回に入ったときには、集団は25名ほどまで絞り込まれていた。


谷順成(那須ブラーゼン)、宇賀隆貴(チーム右京相模原)ら多くの選手がアタックを試みるが、すぐに捕らえられ、ゴールに向かう決定的な動きは作れない

最終周回に入っても、谷順成(那須ブラーゼン)、山本元喜(キナンサイクリングチーム)らが次々と渾身のアタックを繰り出すが、すぐさま勝利を狙うチームがチェックに入り、どの動きも決定的なものにはならない。
ラスト1kmを越え、大集団のままゴールスプリントに突入する形が現実的になった。
この中で隊列を組み、前方に上がったのが、地元栃木の那須ブラーゼンだ。西尾憲人、谷が今日スプリント勝負に臨む金子大介(すべて那須ブラーゼン)を引き、好位置をキープ。自力で最前列まで上がってきた増田を先頭に最終コーナーを回った。

優勝の行方はスプリント勝負に。小柄な金子が全身全霊をかけ繰り出すスプリントのパワーは、この日誰よりも勝っていた。先頭に躍り出ると、そのまま誰にも譲ることなく、がむしゃらに体を弾ませるようにペダルを踏み込んでいった。軽く振り返り、自分が勝つことを確信すると、何度も叫び声を上げ、ガッツポーズを突き上げながらフィニッシュラインを越えた。


雄叫びをあげながらフィニッシュラインに飛び込んだ金子大介(那須ブラーゼン)

那須ブラーゼンにとっても、今季初優勝。ホームである栃木県内のレース、さらにチームが連携し、導いた勝利とあって、最高の形のフィニッシュとなった。


最高の形での優勝を決め、金子の目には嬉し涙が溢れた

2位には前半も逃げ集団に入り展開していた吉岡が入る健闘を見せた。金子大介はもともと国内チームで走っていたが、昨年までフィリピンのチームに所属しており、今季那須ブラーゼンに移籍した。158cmと小柄で、SNSなどの発信力も高いことから、注目度も高く、多くのサポーターを有する選手である。なかなかチームのセレクションに選ばれず、悔しい思いをしてきたというが、3位に入った広島クリテリウムに続き、今季2回目の出場。出場レースでは連続の表彰台を飾ったことになる。


ひときわ小柄な金子だが、表彰台では誰よりも大きな喜びを爆発させた

表彰台で、スプリントで脚がつっていたことを告白した金子。「体全体でペダルを押し込んで最後まで行きました。」と、まさに全身の力を投入したスプリントだったことを明かし、会場を沸かせた。「今回の勝利が来年へ向け、いい流れとなるきっかけになればと思います」と話し、「自宅から30秒程度」の距離で開催されるという最終戦の那須クリテリウムへの抱負を語り、インタビューを締め括った。


U23のリーダージャージは宇賀が奪取に成功。他のリーダージャージは、それぞれの選手がキープした

総合首位のイエロージャージは山本大喜が守ったが、首位の山本大喜と次点の小野寺とのポイント差は240。残り2戦の優勝ポイントは260(大田原)と130(那須塩原)であり、まだ逆転の可能性は残されている状況。U23リーダーはこのレースで同点となり、近いレースでの加点が優先されるルールから、宇賀隆貴(チーム右京 相模原)が首位に返り咲くことになった。U23の首位争いは、この2名の一騎討ちとなるが、どちらが総合優勝を果たすのか、まだまったくわからない。山岳賞は山本元喜が、ポイント賞は、この日転倒し、レースはリタイアしてしまったが、小野寺が首位を守っている。
栃木2チームにとっては、ホームゲームの空気感の中で戦える最終2連戦。クリテリウムを得意とする小野寺にとっては、絶好のシナリオでもある。最後の2戦を制し、最後に笑うのは誰なのだろうか。さらに注目が集まっていった。

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【結果】湧水の郷しおやクリテリウム 84km
1位/金子大介(那須ブラ―ゼン)1:51’49”
2位/吉岡直哉(チーム右京相模原)
3位/小山智也(チーム右京相模原)
4位/山本大喜(キナンサイクリングチーム)
5位/谷順成(那須ブラ―ゼン)
6位/沢田桂太郎(スパークルおおいたレーシングチーム)+0’01”

【イエロージャージ(個人ランキングトップ)】
山本大喜(キナンサイクリングチーム)

【ブルージャージ(スプリント賞)】
小野寺玲 (宇都宮ブリッツェン)

【レッドジャージ(山岳賞)】
山本元喜 (キナンサイクリングチーム)

【ホワイトジャージ(新人賞)】
宇賀隆貴(チーム右京 相模原)

【地元特別表彰】
周回賞(JA全農とちぎ賞)
10周目/小野寛斗(スパークルおおいたレーシングチーム)
20周目/小野寛斗(スパークルおおいたレーシングチーム)

【敢闘賞(塩谷町観光協会賞)】
谷順成(那須ブラーゼン)

画像提供:JCLロードレースツアー(株式会社ジャパンサイクルリーグ)

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